肉離れとは、スポーツ外傷の一つで筋肉が部分的に損傷してしまったりもしくは断裂してしまうものです。代表的で様々なスポーツで起こる可能性のある外傷なのでみなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?もし自分自身や周りの人がなってしまった時に正しい対処方を知らないと運動の復帰が遅れてしまったり、日常生活に支障が出てしまいます!
今回はその肉離れについて書いていきたいと思います!
肉離れの発生要因
肉離れは、急に走ったりジャンプしたりすることで筋肉に強力な負荷がかかることにより引き起こされます。
イラストのように膝を伸ばした時にもも裏の筋肉(ハムストリングス)も一緒に伸びるはずが
筋肉疲労、ウォーミングアップ不足による筋肉の柔軟性不足、加齢などにより収縮してしまい、無理やり引き伸ばされて負傷してしまいます!
特に最も発生しやすい部分はももの裏の筋肉(ハムストリングス)です。他にも前ももの筋肉(大腿四頭筋)やふくらはぎの筋肉(腓腹筋)などにも好発しやすいです!
好発年齢は30歳以上のスポーツ愛好家や競技者の方に多くみられます。しているスポーツにもよりますがハムストリングスでの発生は青年競技者に多く、中学生・高校性の発生は少ないようです。
症状について
肉離れを起こしたときは「ぶちっ」や「ばりっ」といった断裂音を自身で感じることがあり押したりストレッチ等で伸ばした時や力を入れた時、体重をかけたときに痛みが強く出ることがほとんどです。
軽度であれば以外にも歩けたりしますが歩けないくらいの痛みがある場合は重症です。処置が遅れると治りが遅くなってしまいますし痛みが消えずに残ってしまったり、可動域が狭くなってしまったりなどの後遺症が残る恐れもあります!見た目の変化としては腫れが強く出たり損傷の程度によっては筋肉のへこみがでたり3日ほどたって
皮膚の表面に内出血が現れる場合があり青く見えたりもします。
重症度
Ⅰ:筋繊維の微細損傷
筋肉や筋膜に大きな損傷などなく伸ばされた状態で筋肉内または筋膜の出血
押すと痛みが出て、歩いた時の痛みが少しでます。
Ⅱ:筋繊維、腱の部分損傷
筋肉と腱の移行部などに損傷を認めるが、完全に断裂はしていないもの。
歩ける場合もあるが困難なことが多い。
Ⅲ:筋繊維の完全断裂
筋肉の付着部付近がきれてしまい、見た目も凹みがでてきてうつ伏せの状態で地面から30度程度までしか足を曲げることができない。
筋肉の付着部が骨の一部を引き剝がして生じる裂離(れつり)骨折と鑑別も必要。
程度によっては手術が必要になる場合もあります。
肉離れの処置の仕方
ケガで痛めた部位の処置でよく用いられるのがRICE処置という方法です!
RICEとは(REST:安静、 Ice:冷却、 Compression:圧迫、 Elevation挙上)の意味でケガをしたらまずはむやみに動かさず安静に保ちましょう。その後アイシング、圧迫をして内出血を抑えます。
(圧迫しすぎによる循環障害に注意!)心臓の位置よりも患部を高く上げて血液を心臓に向かって流すようにしてできる限り腫れを引かせるようにします。
このなかでもIのアイシングがとても重要になってきます。
ケガをしたところを冷やすことによって、炎症や内出血を抑えることができ痛みの軽減や腫れを抑えて回復を早めることができます。
凍傷にならないように氷やアイスパックなどをタオルなどでくるんで患部に15分~20分ほど当てた後40分間隔をあけてアイシングをしてあげると神経の興奮、浮腫、痛みを抑えてあげることができます。
反対に腫れている部位を温めてしまうと、その部位の血流が良くなり神経も興奮させてしまうため腫れや痛みが強くなってしまったり、範囲が広がってしまいます!
そのためケガをした直後などは湯舟などにはゆっくりつからずシャワーのみにし、なるべく患部を温めないようにしてあげてください。
急性期が過ぎた後のケア
急性期がすぎて腫れや痛みがある程度引いてきたら、安静による筋肉の柔軟性の低下や機能の低下を改善するためにストレッチや軽い運動などをして積極的に患部を動かしていくようにしましょう!
筋肉の損傷が完全に治りきっておらず瘢痕組織(筋肉のかさぶたのようなもの)が残っていたり、筋力が低下して拮抗筋のバランスや左右差がある状態で再び運動に復帰をしてしまうと肉離れを再発してしまう恐れがあります!そのため受傷部位の柔軟性と筋力をしっかりと回復させてから復帰するようにしましょう!
肉離れは起きてからどれだけ早く処置できるかでその後の治りが変わってきますし、自己ケアだけでは限界があり時間もかかってしまいます。
ウィルグループではスポーツ障害でお悩みの方、日常生活で身体を痛めてしまった方にそれぞれあった治療法やリハビリを提案します!
もし不安なことや疑問などがありましたら些細なことでも大丈夫ですのでご気軽にご相談ください!