骨折の痛みのピークはいつまで?安静期間や早く治す方法を紹介!

骨折の痛みのピークはいつまで?

骨折は強烈な痛みを伴うことが多く、そうなると日常生活に支障をきたしてしまいます。骨折してしまうと、「この痛みのピークはいつまで続くのだろう…」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。今回は、骨折の痛みのピークがいつまで続くのか、いつまで安静にすべきかなどを解説していきます。骨折を早く治す方法も紹介しているので、骨折を患ってしまった人はぜひ参考にしてください。

骨折は3段階で治癒していく

骨折すると、以下の3段階を経て治癒していくといわれています。

  • 炎症期
  • 修復期
  • リモデリング期

炎症期

骨折直後から2〜3週間は、炎症期と呼ばれる期間です。骨折すると骨の中の血管が切れ、出血し血腫ができてしまいます。骨折すると内出血が起こるのは、それが原因です。炎症期は血腫や骨のかけらを取り除こうと血液量が増加するので、骨折部分は腫れて圧痛を感じやすくなります。

修復期

炎症が落ち着き6〜8週の間は、修復期です。修復期は仮の骨が作られる時期であり、骨を作るのに必要な組織の形成や細胞の増殖などがおこなわれます。仮の骨の最初は軟骨の状態であり、時間を経て強い骨に変わっていきます。

リモデリング期

骨折から数ヶ月経つと、仮の骨が癒合するリモデリング期に入ります。リモデリング期の骨はレントゲンでは骨がくっついた状態と判断されますが、まだ弱い骨のため元の骨のような強い状態ではありません。リモデリング期には適切なリハビリテーションを受け、元の骨に戻るための準備をすることが求められます。

骨折の痛みのピークは炎症期

骨折してから完治までには3つの段階があり、一般的に痛みのピークは骨折直後から2〜3週間の炎症期に起こるといわれています。炎症期は骨折後2〜3日でピークを迎えるため、その期間が一番痛みを感じる時期でしょう。ただし、骨折の部位や程度によってはそれ以上痛みが続く場合もあります。

炎症期を過ぎても、骨がくっつくまでは骨折部分に負担がかかると痛みを感じることもあります。骨が不安定だと負担がかかりやすいため、ギプスでしっかりと固定することが大切です。

骨折の安静期間はいつまで?

骨折後、痛みがある時期は安静にしておくことがオススメです。ただし、痛みがなくなっても無理に動くと骨が自然にくっつきにくくなります。そのため、骨折した部分は骨がくっつくまであまり動かしてはいけません。

骨がくっつく期間は部位によって異なり、目安期間はGurlt(グールト)とColdwell(コールドウェル)の表が用いられることが多いです。表に基づく部位別の骨折の治療期間は以下のとおりのため、自分の骨折箇所を参考にしてください。

 骨折部位 治療期間(Gurlt)   骨がくっつく期間(Coldwell)
 指骨 2週 3〜6週 
 中手骨 2週 3〜6週
 中足骨 2週 3〜6週
 肋骨 3週  –
 橈・尺骨(骨幹部) 5週 6〜8週
 橈・尺骨(肘関節内) 5週 5週
 橈・尺骨(手関節内) 5週 6週
 鎖骨 4週  –
 上腕骨(下端部)  – 6週
 上腕骨(骨幹部) 6週 6週 
 上腕骨(上端部) 7週 6週
 骨盤  – 8週
 大腿骨(頚部) 12週 24週
 大腿骨(転子間部)  – 12週
 大腿骨(骨幹部) 8週 12週
 大腿骨(顆上部)  – 12週
 膝蓋骨  – 6週
 脛・腓骨(膝関節内) 7〜8週 6週
 脛・腓骨(骨幹部) 7〜8週 6週
 脛・腓骨(足関節内) 7〜8週 6週
 踵骨  – 8週

Gurlt(グールト)とは、最良の条件で骨がくっつく最短期間のことです。早ければGurltの期間、一般的にはColdwellの期間を目安に骨がくっつくと認識しておきましょう。骨がくっついても機能が完全に回復するわけではありませんが、ギプスが取れるなど日常的な支障が少なくなります。

骨折を早く治す方法3選

骨折の痛みのピークは骨折直後から3週間ほどで治りますが、骨がくっつくまで骨折箇所は安静にする必要があり、部位によっては最長半年間もかかります。できるだけ早く骨折を治すには、日常生活において以下の方法を取り入れてみましょう。

  • 骨に良い食事を摂る
  • 十分な睡眠をとる
  • リハビリテーションをおこなう

骨に良い食事を摂る

食事は体の資本であるため、骨折中は骨に栄養のある食事を摂ることで骨折を早く治すことにつながります。骨に良い栄養素と多く含まれる食材は、以下のとおりです。

骨に良い栄養素 栄養素が多く含まれている食材
カルシウム 牛乳 / チーズ / ひじき / 豆腐 / 小魚
ビタミンD 秋刀魚 / 鮭 / シラス / しいたけ / きくらげ
ビタミンK ブロッコリー / 小松菜 / ほうれん草 / わかめ / 納豆

特にビタミンKは油に溶けやすいビタミンのため、上記の食材を油で調理するのがオススメです。骨折中は、これらの食材を積極的に摂りましょう。

十分な睡眠をとる

骨折は、新しい骨が形成されることで治癒します。人間は睡眠中に成長ホルモンが分泌されるので、睡眠をしっかりとらなければ骨折を治すための成長ホルモンの分泌が少なく、骨折を早く治すことができません。骨の成長のためには、十分な睡眠時間を確保することが大切なのです。

骨の成長には、睡眠時間だけでなく睡眠の質も重要です。しっかりと睡眠時間をとっていても、なかなか寝付けなかったり途中で何度も起きたりしてはしっかり眠れているとはいえません。朝スッキリと目覚められるような、質のいい睡眠をとることを意識しましょう。

リハビリテーションをおこなう

骨折を治すには安静が必要ですが、安静とはまったく体を動かさないという意味ではありません。骨折してギプスで固められると周辺の筋力が弱まってしまうため、骨折中もリハビリテーションで適度に体を動かすのが大切です。リハビリテーションは、整骨院で正しい指導の下適切におこないましょう。

整骨院では、リハビリテーションのほかに超音波による治療をおこなっているところもあります。超音波を使うことで骨同士のくっつきが促進され、約40%早く骨折を治すことができるといわれています。骨折の痛みのピークが過ぎたら整骨院に通い、リハビリテーションや超音波治療をおこないましょう。

まとめ

骨折の痛みのピークがいつまで続くかは、骨折直後から2〜3週間の炎症期であることが一般的です。ただし、炎症期を過ぎても骨がくっつくまでは骨に負担がかかると痛みを感じるため、ギプスなどで固定して安静にすることが求められます。骨がくっつく目安の期間は部位によって異なるため、今回紹介した期間を参考にしてください。

骨折の痛みのピークが過ぎても、治るまでには時間がかかります。骨に良い生活習慣を取り入れ、なるべく早く治すよう心がけましょう。骨折のリハビリテーションは、ウィルグループ整骨院にお任せください。骨折が早く治るとされる超音波治療を導入しているため、骨折の痛みのピークから短期間で治すサポートをいたします。