妊娠中の腰痛の原因とは?改善策や時期別の痛みについて解説

妊娠中の腰痛の原因とは?

腰痛は、日本人のおよそ半数が経験したことがあるといわれるほど多くの人が患う疾患です。年代や性別問わず起こる腰痛は、とくに妊娠中に多くの人が経験するトラブルのひとつです。今回は、妊娠中に腰痛が起こりやすい原因や時期別の腰痛の特徴、妊娠中に起こる腰痛の改善策について解説していきます。

妊娠中に腰痛になる原因

妊娠中に腰痛になる原因には、以下の3つが挙げられます。

  • 姿勢の変化
  • ホルモンの影響
  • 血行不良

姿勢の変化

妊娠してお腹が大きくなると、体の重心が前に移動し無意識のうちに反り腰になってしまいます。反り腰とは腰が曲がった状態であり、反り腰が続くと腰を反らす筋肉に過剰に負担がかかります。そのため、妊娠中は慢性的な腰痛になりやすいのです。

ホルモンの影響

妊娠すると、リラキシンというホルモンが増加します。リラキシンには出産の際に赤ちゃんが産道を通りやすくするために、骨盤の関節や靭帯を柔らかくする効果があります。リラキシンによって骨盤周りの関節が不安定になり、妊娠中に腰痛になりやすいです。

血行不良

妊娠によってお腹が大きくなると、子宮やお腹が骨盤の中で血管を圧迫し血行不良を引き起こします。血行不良が起きると筋肉が硬くこわばり、腰痛の原因になります。硬くなった筋肉がさらに血管を圧迫するため、血行不良による腰痛は悪循環を繰り返してしまいがちです。

妊娠中の腰痛の特徴

腰痛が起こりやすい妊娠中ですが、腰痛の特徴は時期によって異なります。ここからは、時期別の痛みの特徴を見ていきましょう。

  • 妊娠超初期
  • 妊娠初期
  • 妊娠中期
  • 妊娠後期

妊娠超初期

妊娠超初期とは、妊娠前の最後の月経から3週間ほどの期間です。この時期から腰痛の原因になるリラキシンの分泌が増えるため、腰に違和感を抱く人も多いでしょう。ただし、妊娠超初期で妊娠に気づく人は少なく、生理痛による腰痛と勘違いする人も少なくありません。

妊娠初期

妊娠初期は、妊娠1〜4ヶ月までの期間です。この時期はリラキシンに加え同じく骨盤の関節を緩める作用を持つプロゲステロンの分泌も増えるため、腰痛を感じる妊娠中が増えます。

妊娠中期

妊娠5〜7ヶ月は妊娠中期と呼ばれ、お腹がどんどん大きくなってくる時期です。そのため重心が前にかかりやすく、バランスを取ろうとして反り腰になり腰痛を引き起こします。妊娠中期でもリラキシン分泌は続くため、重く鈍い腰痛を感じる人が多いです。

妊娠後期

妊娠後期は妊娠8〜10ヶ月の時期であり、腰痛のピークを迎えます。お腹だけでなく妊婦自身の体重も増えるため、腰への負担は妊娠中期よりも大きいです。妊娠後期になると血管が圧迫されやすく、血行不良が原因の腰痛も起こりやすいです。リラキシンやプロゲステロンの分泌によって、腰痛だけでなく恥骨に痛みを感じることもあります。

妊娠中に起こる腰痛の改善策

妊娠中はさまざまな原因により、妊娠超初期から妊娠後期までずっと腰痛が起こります。そのため、3つの改善策を活用して妊娠中の腰痛を軽減させましょう。

  • 正しい姿勢を心がける
  • 腰に負担のかかる動作は避ける
  • 体を温める

正しい姿勢を心がける

お腹が大きくなるとバランスを取るために反り腰になりやすいですが、腰痛改善のために正しい姿勢を心がけましょう。立つときは下腹部に少し力を入れ、背筋を真っ直ぐにすることを意識してみてください。頭の上から糸で吊り下げられているイメージをすると、きれいな姿勢を作りやすいです。

腰痛対策の姿勢は、立っているときだけでなく寝ているときも重要です。仰向けで寝ると腰に負担がかかりやすいので、横向きになり軽く足を曲げることで腰痛を防ぎます。抱き枕を使うと、体の重みが分散され横向きに寝やすいのでオススメです。

腰に負担のかかる動作は避ける

腰痛を防ぐには、腰に負担のかかる動作は避けましょう。腰に負担をかける動作には、以下のものが挙げられます。

  • 前かがみになる
  • 物を立ったまま持ち上げる
  • 長時間同じ体勢を取る
  • 速く動く
  • 高いところの物を取る

これらの動作は腰に負担をかけ、妊娠中の腰痛をさらにひどくする可能性があります。日常的に意識することで、腰痛の改善につながります。

体を温める

特に妊娠後期は血管が圧迫され血行不良になりやすいため、体を温めて血行を促進しましょう。入浴時はシャワーだけでなくゆっくり湯船に浸かることで、筋肉がほぐされ腰痛が緩和されます。体を温める食べ物や飲み物を積極的に摂取することも、血流改善に効果的です。

まとめ

妊娠中に腰痛を発症する原因には、妊娠中ならではの理由による姿勢や血行不良、ホルモンの影響が挙げられます。これらの原因は妊娠中になると必ず直面するため、腰痛が起きたら今回紹介した改善策を使って腰痛を和らげましょう。

日常生活の習慣だけではなかなか妊娠中の腰痛が治らない場合、ウィルグループ整骨院にお任せください。腰痛の原因から究明し、原因にあったオーダーメイドの施術をおこないます。